「らしさ」ってとってもむずかしい
気づいたら一年振りの更新になりそうで、どきどきしながら更新をしています。
デザインで、クライアントさんの「らしさ」を表現するってとても難しいことだなって思います。
とても尊敬している先輩が「クライアントに似合わない服は着せない」とおっしゃっていたことを、仕事をしているとたまに思い出します。
シャープさが印象で知的なイメージの女性にフリフリのワンピースを着せてしまう。
みたいなことが、デザインの仕事でもあるような気がします。
私はできるだけそうならないように、似合う服を着てもらって、自信を持って歩いてもらえるように
その服でなりたい自分を先取りして気づいたらそうなっていますようにと
思いながらデザインを見るように、提案するようにしています。
似合わない服を作ってしまわないように、クライアントさんとお話をします。
なんなら「それ、今回の依頼と関係ないんじゃない?」と思われているかもしれません。
それでもやっぱり遠慮なくたくさんのお話をできると、わくわくしてきます。
似合わない服を作ってしまわないように、デザイナーさんに依頼をするのも大変です。
私の目を、頭を通ったイメージが本当に正しいのか?間違えていないか?不安になることがたくさんあります。
目に見えないものを形にする、難しいお仕事を選んでしまったなぁと、頭を抱えることもたくさんあります。
もっと言葉で表現する力も、クライアントさんのちょっと先の未来も、似合う服を見極める能力も
色々な想像力が足りないなと、反省する日々です。
それでも、これだーと想像以上のデザインがデザイナーさんから上がってくると、体の中から熱く込み上がってくるものがあります。
かっこよく、引っ張っていくクリエイティブもあると思うのですが
寄り添って、対話でつくっていくクリエイティブもきっと大事なのかなと思います。
どんなにかっこいいデザインでも、似合ってない服を着せるのは心のどこかで違うのかなと思ってしまいます。
いろんな会社やサービスや人の、「らしさ」から逃げないように
向き合ってお仕事をしていきたいと思います。